ＯーＳＡＫＡのヒ・ト

東京

その夜、私はジャガーに電話をした

『久しぶりやな。なんか元気ないけど』

『毎日しごかれてます（笑）いやぁ…今日私の教育係りの人やめはって…多分引き抜きなんやと思います』

『引き抜きなんて言うからには、実力あるんやな』

『厳しい人やったけど、アドバイスくれました』

『なんて？』

『もっと地元を大事に勉強して、東京で仕事しろって』

『ほんまやな…憧れだけじゃ中々仕事はできんもんや。基礎があっての事やからな（笑）ええ先輩やな』

『あと半月やけど、こっちの事も勉強して、大阪でいかせるようにします。私自惚れあったんやと思います』

『自惚れかあ…麻琴ちゃんは冷静に自分見れるんやな』

『そんな大袈裟ちゃいます（笑）どれだけ実力ないのかよくわかったんですよ』

『大阪帰ってきたら、飯でもいこか？』

『ほんまですか？』

『このオッサンおごったるわ（笑）』

私は東京にきて久しぶりに笑った