衝動のその先に

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━━━━━━━━━━━━━━━ 白い空間。 ただただ色の変化がない。 白い空間。 そこにはたくさんの大人がいる。 白い空間。 やがて、話し声が聞こえてきた。 「RE:VERSALシステムを搭載した《ギア》だと? そんなことが可能なのか?」 一人の男が驚きに満ちた声で、真偽を確かめる。 「ええ、可能ですとも」 眼鏡をかけた別の男性が不適な笑みを見せた。 「卓上の空論ではないのかね?」 「そうでは無いことを証明するために、《あなた達》を呼び出したのでしょう?」 そう言うと、眼鏡の男はスクリーンに一つの機体を投影した。 左側にはその機体とおぼしき設計図が、右側にはメンテナンスドッグに収容され、今まさに開発されている最中のギア。 「「「おお……」」」 「まだ開発中ではありますが……残り三カ月もしないうちに日の目をみる予定です」 周囲からは感嘆の声が上がり始める。 スクリーンの左上には、そのギアの名が記されていた。 《Model:E01》と。 ━━━━━━━━━━━━━━━
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