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旅をするネコがいた。それは 遥か遠くの地から小さい家から始まった。
「おじさん、おれ旅に出るよ。チュラっていう女の子を探すんだ。」
ネコは言った。 深い麦藁のベットに沈む年老いたネコに。
「リュネや。のんびりでいいのだ。敵が来た時だけ素早く。」
「食べ物は食えるものだけ。悪いものは本能が教えてくれる。でしょ?」
リュネと呼ばれたネコは赤い目をたぎらせて言った。
「…よろしい」
リュネは ひげを少し震わせ、小さい家からどでかい世界に飛び出した。
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