MY LIFE~new~

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福原千尋は本日より自分の家となる建物を見て愕然とした。 「ボロすぎ…。」 千尋の実家も人に自慢できるほどにボロくて古いが、この目の前の建物はそれを遥かに凌いでいた。 千尋は今年、大学への進学と共に、栃木県のド田舎から東京に出て来た。 幼い頃から都会に憧れており、大学は東京にすると随分昔から決めていた。 両親の反対を押し切っての決断である。 決して裕福ではない千尋の家。 東京に出て一人暮らしをするとなると、それなりに金が掛かる。 毎日の食生活から大学の学費、その上家賃まで掛かるのである。 いくら千尋が寝る間も惜しんでバイトに励んでも、学生生活との両立はかなり難しいだろう。 一人暮らしの学生生活をすれば、今まで以上に貧乏になるであろうことは覚悟の上であったが、やはり夢にまで見た東京での暮らし。 千尋としては、華やかに楽しく過ごしたかった。 そんな時だ。 この物件を見つけ出したのは。 チラシを見た瞬間、千尋は文字通り目を見開いた。 『家賃月額五千円』 千尋はすぐさま入居を希望した。
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