始まりそして演劇部

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  「ところで…お前が真弥先生と無駄な口論をしたことにより休み時間が少なくなってしまったではないか、どうしてくれる」 まぁ確かに無駄な口論だったな、流石は涼、わかっている。 「気にするな」 俺は不機嫌そうな涼に対し、素っ気ない返事をしておく。 「気にするなだと?気にするに決まっているではないか。 お前のそれによって俺の希望と自由に満ち溢れた休み時間が――」 「わーった、わーった。お前の希望と自由に満ち溢れた休み時間を奪ってしまって悪かったよ」 なんか話しが長くなりそうなので途中で遮って謝っておいた。 「まぁ今回は許してやろう…」 「そりゃどうも」 「それはそうと、秀一郎お前、今朝日向井と一緒に歩いてなかったか?」 「ん?日向井…?あぁ、詩織さんか…。確かに一緒に歩いていたな、それがどうかしたか?」 「なに、少しばかり意外なツーショットだったから聞いてみただけさ」 涼はフッと笑みを浮かべる。 意外?まぁそうだろうな、俺は大してモテないし… 「ん。そうか」
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