始まりそして演劇部

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  「俺たちゃ~一人暮らしだからな~」 青い空をポケーっと眺めながら俺はそう呟く。 俺と俊哉は一人暮らしをしている。 俺の場合は学校から家が離れているため、俊哉はなんとなくしてみたかったらしいw 「まぁでも一人暮らしをしていても手作りお弁当なら食べられると思うぞ?」 「まさか涼、『自分で作れ』とか言うんじゃないだろうな~?無理無理、朝起きるのだってかったるいのにその上お弁当を作るなんてだるくてやってられん」 そう言い肩をすくめる俺。 俊哉も同じ考えだったのだろう、ウンウンと頷いている。 「いや、別の方法だ」 「なんだよ?別の方法って」 「彼女に作ってもらう」 ニヤリと笑みを浮かべながら話す涼、それを軽くスルーしつつジュースを飲む二人。 やれやれ…俺と俊哉に彼女なんかいねーよw 「お、おい、ノーリアクションかよw」 「そんな裏技、彼女もいない奴らに言うなよw」 「そうだよ~」 「そうだったな…。 …そういえば、聞いてくれ俊哉よ。 今朝の話しなのだがな…」 「うんうん」 「なんと!秀一郎があの日向井 詩織と一緒に登校していたのだ!」 わざと大袈裟に話す涼、それを聞いた俊哉は目をまん丸くして俺の方を見る。
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