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「少し顔色悪いわよ」
元気のない悠里に、ママは心配そうに言う。
「ちょっと体調が悪いけど、このくらい平気よ」
悠里は軽く微笑み、仕事を続ける。
「ならいいけど」
ママはそう言って、後ろの棚にグラスを置いた。その刹那、ガタンという大きな音と共に、オカマの悲鳴が店内に響いた。
「悠里!」
フロアーに横たわる悠里に、ママはカウンターを飛び出し駆け寄った。
「誰か! 早く救急車を呼んで!」
ママはそう叫ぶと、悠里の体を抱きしめた。
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