迷い×迷い

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「はあ……」 黒い革張りのソファーの上で、携帯を開けたり閉めたりしながら、溜め息をつく悠里。その携帯には、先日ゲームセンターで愛子と撮ったプリクラが貼られていた。 「何て言ったらいいんだろ」 そんな独り言を呟きながら、メールを少し打っては消す。 もう一時間以上も同じことを繰り返していた。 「ねえ、私のことどう想ってるのよ」 携帯の裏で微笑む愛子のプリクラに話しかける。 「はあ。写真じゃなく本人に言わなきゃね」 ゆっくり座り直すと、改めてメールを打ち始めた。
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