すれちがう心

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じっと愛子の答えを待つ悠里。 予想外の悠里の激昂に言葉が出ない愛子。 二人の間にしばらく沈黙の時間が流れた。 「ごめんなさい」 口を開いたのは悠里だった。 悠里はバッグからハンカチを出し、涙を拭った。 「ごめんね、悠」 愛子もそんな悠里の顔を見て自然に謝った。 さすがの愛子でも悠里がなぜ泣いているのか察しがついた。 「悠……あのね。私も悠のことは好きだよ。でもね、恥ずかしいんだけど、まだ恋愛の意味がわかってないの。それに……」 愛子は言いかけると、下を向いてしまった。
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