十年前の事件

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俺の家族はサラリーマンの父に、専業主婦の母。 それに俺。 三人でアパートに住んでいた。 父さんが早く帰って来る日は、母さんと二人で駅まで迎えに行くことが多かった。 「お父さんおかえり!!」 「ただいま。今日もありがとな」 父さんは俺の頭をポンポンと撫でると、軽く俺を持ち上げ、肩にのせてくれる。 母さんはそれを微笑みながら見ている。 父さんの肩車が大好きだった。 母さんの笑顔が大好きだった。 ごく普通の家庭だけど、毎日楽しかった事はよく覚えている。 俺の父さんと母さんは、友達の親よりも若かったので自慢だった。 あの日までは。 忘れもしない。 小学一年生の夏休みの時だった。 、
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