始まり…

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確かにこの時、私の中には"恋愛感情"というものは存在していなかった。 だから私は迷わず否定することができた。 でも否定してすぐに自分の中に引っかかるような違和感を覚えてしまう。 何だろう…… この胸の痛み、ざわつきは…… 今まで感じたことのない感覚に私は戸惑いを感じた。 でも違う話題に変わるとすぐにその違和感も忘れ、話に夢中になれた。 だからそんなに気にも留めたりすることもなく、その日は終わっていった。 当たり前だが篤くんから連絡は来ることはなかったし、私からも彼の連絡先を聞くことはなかった。 また皆で集まろう---そう言っていたけど、それもいつもその場限りの口約束。 それが実現するなんて思ってもいなかったし、何故か私も会わない方がいいような気がしていた。 .
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