始まり…

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「分かったわよ」 二対一。どう考えてもこちらの分が悪い。 私は渋々折れ、諦めて今日の飲み会に参加することにした。 別に理恵や亜希子がどうしようが私はいつも通りにしていればいい---そう言い聞かせながら。 トイレを出ると良い時間のせいか、すでに店は賑わっていた。 仕事終わりの週末。 いつもなら、この声や雰囲気だけで私のテンションは上がるのに何故かやっぱり上がらない。 重い足取りで2人の後を追うようにゆっくり歩いていると 「ほら、もっとシャキシャキ歩く!もう向こうは来てるみたいだよ」 間仕切りで軽く仕切られたボックス席を指さす理恵。 理恵に言われ、指さされた方を見ると確かに2人ほど顔が見えた。 まだ私たちには気づいていないらしいが、すでに何やら盛り上がっている。 「行くよ?」 何故か理恵が気合いを入れるように私たちに言うと返事も聞かずにさっさと足を進めだした。 私も落ち気味の気持ちを奮い立だせ、理恵と亜希子に着いて席へと足を進めた。 .
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