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「ふっ・・・!!」
俺は傷を負いながらも3人の立ち筋を簡単に捌いていた。
黒髪の男の剣撃を片方の剣で捌き、女の攻撃はもう片方で捌く。もう一人の女の攻撃は身体を巧みに操り避ける。
この状態が何度も何度も続いた。
やがてこのままでは決着が付かないと思ったのか、両者が一旦距離を取った。
「一気に決着をつけよう・・・。」
俺は双剣を構え直す。
「・・・そうだな。破滅の女神との対決も控えているし、満身創痍のお前ごときに時間を取られん・・・か。」
黒髪の男は後ろの女達に下がれ、と命令してから俺と同じく剣を構え直す。
「嘗めるなよ、雑魚が。」
「フッ・・・嘗めているつもりは無いが?」
お互いに力を溜め、先程の様に睨み合っている。
しかし先程とは違うことがある。
今は出方を伺うのではなく、一撃で止めを刺す為の機会を伺っているという事だ。
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