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必死でハンターから逃げていると、目の前が二つに分かれた。
「分かれ道……!」
今は考えている暇なんてない。俺は直感で右の道を選んだ。
しかしその先は、
「い、行き止まり……」
数十メートル走った所で目の前はただの壁だけとなり、道など無かった。
やばい、やばい、やばい。
後ろを振り返れば、俺を追ってくるハンターの姿が少し遠くに見えた。
隠れる場所なんてない、逃げ道もない。
無理だ……。
俺は半分諦めかけていた。でもその時、
『金田!』
ふと、あいつの笑顔が浮かんだ。
「川島……」
そうだ。俺が捕まったら、川島はこのゲームで一人になってしまう。
そんなのダメだ!
あいつには、俺がついてないと!!
目の前に迫るハンター。
もう、手段なんて選んでいられなかった。
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