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「だ、誰だっ!」
オートフェスが慌てたように叫び俺を突き放す
俺はその衝撃でバイブがささり声があがらないくらいの快楽をあたえられ身もだえた
息を荒げながら見上げたオートフェスの顔は普段からは想像もつかないくらい真っ青だった
「お前は誰だ!」
「王家直属討伐部隊第1部隊隊長、ミトス・ランドルだ。貴殿を捕えにきた」
「王家!?な、なぜだっ、私はなにもしていないっ」
「なにもしていない?魔族を凌辱しているじゃないか」
「これは私の息子だ!」
必死に言い募るオートフェスが息子だ、と俺のことを言ったとき俺は吐き気と嫌悪感から涙がとまらなかった
モノとしか思ってないのに、今更だ、と叫びたかった
確かに血は繋がっているかもしれない
けど、父親とは思えないくらい憎いのだ
俺は必死で隊長だというミトスを見上げ首を横に振った
誰でもいい、とにかく助けてほしかった
「―…その子供を、助けてほしいとお前の自慢の息子から依頼がきたのだ、オートフェス」
「なっ…」
「自分では助けられないから、クレイを助けてくれ、とお前の妻も頭をさげてきた」
「……」
「調べはついている。―…それに、その子供もお前を父親だとは思っていない。大人しく連行されろ…連れていけ」
「い、いやだっ!やめろぉぉっ」
妻と息子に裏切られたとでも思ったのか、ぱくぱく口を動かすことしかできなかったオートフェスは脇に控えていた軍人に絶叫しながら連行されていくのを俺はただ呆然と見送った
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