11人が本棚に入れています
本棚に追加
東京、新宿、歌舞伎町。
相変わらずこの人の多さ、俺は苦手だ。
若者が集団で騒いでいるのを見ると、正直イラっとする。
寝不足の、もやもやした頭のせいか、それがいつもより強く感じる。
君の事が頭から離れず、昨日俺は眠れなかった。
また会いたい。
素直にそう思う。
店内の掃除を終え、入口に並んだ。
いつもの光景。
ただいつもと違うのは、気持ち。
俺は君にもう一度会える事を願って、今ここに立っている。
「いらっしゃいませー!」
嗅いだ事のある香り。
『花チャン!』
内勤の案内で、花チャンは昨日と同じ席に座った。
まさか本当に会えるとは思っていなかった。
「お前やったじゃん!指名もらったぞ!頑張って来い!」
そう言われ、ヒデは嬉しそうに花チャンの元へ向かった。
ヒデ指名だった…。
最初のコメントを投稿しよう!