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俺とヒデは名刺を渡し、自己紹介をした。
花子は表情ひとつ変えず、受け取った名刺を目の前の卓に並べる。
俺はこの短いホスト経験の中でも分かった事がある。
喋りづらい…
言い方を悪くすれば、やりづらいお客さんにはいくつかパターンがある。
まず
『こっちの接客をじーっと見てくるタイプ』
おしぼりの渡し方、お酒の作り方、タバコの火の付け方から、場合によっては視線の動きまで。
このタイプは基本的に同業、もしくは相当飲み歩いている可能性が高く、厳しく細かいところまでチェックしてくる。
次に
『話かけてもほぼ返答の無いタイプ』
お前何しに店来たの？と思わず突っ込みたくなる。
最後に
『緊張するぐらい綺麗な人』
まぁ、これは俺個人的なんだが…どーにも好みの女性と話すとき、俺は喋れなくなってしまう。
そして…
花子にはこれらすべてのやりづらい要素が含まれている気がする。
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