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  「……いたのか?、蟻。」 背中にしがみついたジュンスを首だけで振り返ったユチョン。 「い、居たけど…ちゃんと掃除したもん……。」 小さくなったジュンスは上目遣いで口籠もる。 「捨てる!、もう絶対捨てるよ!。掃除機だって捨てたんだからな!。」 ジェジュンオモニが喚きながら白くてフカフカなラグをソファーの前で丸め始めていた。 「ダメー!、捨てないでよぉー!。」 今にも粗大ゴミとして運び出されようとしているラグに気付いたジュンスが、悲痛な声をあげてすがりつく。 「こんなおぞましいモノをうちん中に置いておけるかー!!。」 邪魔するジュンスに肉食恐竜のように怒鳴ったジェジュンは、すがりついた相手の頭を掴むと渾身の怒りと力を込めた頭突きを見舞った。 「う゛!。」 「ジュンスっ!。」 鈍い音がしてジュンスは短くうめき、額を押さえるとフローリングに崩れおちる。 スローモーションで倒れた姿にユチョンは慌てて駆け寄ったが、ジュンスは完全に意識を失っていた。 「家の中では僕が法律だよ。」 丸めたラグを抱えたジェジュンが感情のこもらない声と表情でそう言って、フローリングに倒れたジュンスを跨ぐとリビングを出ていく。 「………。」 ドアが閉まるまで後ろ姿を見送ったユチョンは、深いため息をついてジュンスをベットに運ぶ為に抱き上げた。  
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