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「……………ん。」
額に当たる冷たい感触にジュンスは目を覚ました。
「大丈夫か?。」
冷やしたタオルを取り替えてくれるユチョンが苦笑して見つめている。
「あ!、ラグは?!。」
まだ痛む額に指先で触れたジュンスははっとして声をあげた。
行方を知っているはずのユチョンを見やれば肩をすくめる。
「多分、ゴミ置場にももう無いよ。」
「そんな……。」
突き付けられた事実に体も心もズシンと重くなる。
さっき食らった頭突きより何倍もジュンスの脳ミソにダメージを与えた。
「新しいの買ってやるから、な?。」
俯いたジュンスに困ったように笑ったユチョンがまだ赤くなっている額を冷やしてやろうと優しくタオルを押しあてる。
「やだ!。」
だが、ジュンスはユチョンの手を払いのけた。
「あれじゃなきゃダメなんだよ!、あのラグじゃなきゃ!。」
新しい物では意味が無い。我儘は分かっていたが叫ばずにはいられなかった。
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