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――――ズガガガガ!!
突然の銃声。
お腹の下あたりに連続して重く響く。
そして背後で爆風が広がる。
私は飛んだ、そりゃもう盛大に。
「うわあああ!!いぎゃ!」
頭から滑るように落下した。
痛い……。
もう何がどうなってるのかさっぱりだ!
さっきの爆発は何!?不発弾?
それよりも、アレは?
まだまだ逃げないとだよね?
普通じゃない異様な存在感が、まだ背後から感じられる。
背筋がひやりとした。
早く立たないと……立って走らないと!
「そこの不良少女、もう大丈夫だよ!」
女の子のような声が聞こえる。
いや、そんな訳ない。
ここに私以外の人はいなかったはず。
うん、気のせい。
そんなことより走れ、私。
陸上部エース(自称)の実力見せてやる。
「ちょちょちょ!待って、ストップ!」
聞こえない、何も聞こえない!
あっ、やばい!
立てたけど足がスゴイ震えてる。
足が棒のようになるってこういうことを言うのか、まるで感覚がない。
私、どのくらい走ってたんだろう。
「待てって……」
頬に温もりが広がる。
誰かの手が、後ろから私の顔を挟んだ。
「言ってるでしょー!」
「おひゅう!!」
くっ……首が……。
180度ねじられたぁ!!
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