* 愛 逢 傘 *

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次の日の朝。 「遅刻…だと……!?」 ドタバタと起きる。 親に「朝ご飯はー?」とか聞かれるけど、食べてる隙なんかない。 「トースト一枚っ!」 パンをくわえて、通学路を走る人なんていないと、一秒前まで思っていた。 簡単に顔を洗い、簡単に寝癖を直し、制服に着替え、荷物を適当に持って、パンをくわえて家を出た。 「走りながらとか、食いづらっ!」 このとき俺は、天気予報を一瞬でも見なかったことが、全ての原因だったと思う。
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