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ふと…昔の事を思い出した。
11年前、私は家族を替えた。小さい頃から、私は愛されてないんじゃないかって、ずっと思ってた。
何故?お姉ちゃんばかりと話すの?何故?弟は大事にされるの?何故?妹には甘いの?
何故…?
ねぇ、私はお姉ちゃんの付属品?何でいつも比べるの?
私は男に生まれなかったから、跡取りにはなれないから…本当はいらないんでしょ?
妹みたいに、末っ子じゃないから、かわいくもないんでしょ?
居場所がなかった。
一人っ子になれば、愛情を独り占め出来るんじゃないかと…。
養女になりたいって言ったら、父や母はどうするだろう…?もし、本当に私が大事だったら、手放したりしないだろうって…11才の私は考えた。
でも、
両親は私を手放した。
やっぱりね…私、余分だったんだ。
それから、私の中には暗い暗い闇が出来た。
暗い暗い闇。
引きずり込まれそうな、真っ暗な…果てしない闇。
それから、
必死で頑張った。
ただひたすら、走り続けた。闇を見ないように。誰かに認めてもらえるように…誰かに必要としてもらえるように…誰かに愛してもらえるように…
でも、つまずいて…
気がついたら、隣りには誰もいなかった。
大丈夫だよ。って言って起こしてくれる人なんかいやしなかった。
閉塞感…暗い暗い闇。
何がいけなかった?
何をすればいい?
何が足りないの?
闇が迫ってくる。
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