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「この子……早い!」
少女の脚力はとても小柄な女の子のものとは思えないほどのものだった。
しかし、俺も少年サッカーでエースストライカーを務めていた男だ。
足には多少自身がある。
女の子に負けたとあってはエースストライカーの名折れだ。
俺はスピードを上げると、少女の横に並ぶ。
どうだ、追い付いたぜ!
俺が少女の方を見ようとした時だった。
少女は俺の方を振り向くと、イタズラな笑顔を浮かべた。
すると、少女は更にスピードを上げると俺を突き放しにかかったのだ。
「この子、張り合う気か!!」
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