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「…な、なんだよ!何か用かよ。」
シンが少し怯えながら威嚇する。
そのシンをキッ、と睨みつけると、シンは小さく悲鳴を上げて小さくなってしまった。
そんなやり取りを怪訝そうな顔で見る教授。
「…席なら、そこ、空いてるぞ。」
「…ええ、ご親切にどうも。」
「でも、講義を受けに来た訳じゃないわ。」と少女は微笑んでみせた。
「…じゃあ、何しに来たんだよ」
と、少し警戒しながら少女に問う。
そんな俺の様子を見て、
「そんなに警戒しなくても大丈夫よ?別に、取って食おうなんて思っていないわよ」
「…ただ、アナタに会いに来ただけなの。」
「……」
俺が、次にどう出ようかと考えていると、少女が急に俺の腕を掴んで、教室から俺の事を連れ出したのだった。
「ちょっ…ちょっと待て!どこに連れてく気だよ!てか、俺は講義を受けてんだよ!」
「あら、そうだったの?…クスクス…講義中に遊んでいるものだから、てっきり、間違えて座っているのかと思ってしまったわ。」
「う…」
言い返せない…。
「そ、それでも俺は受けてたんです!」
「…クスクス…何をムキになっているの?」
「べ、別にムキになんてなってなんか…」
「クスクス…」
…なんなんだよ、コイツ…。
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