雨の日、出逢い。

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「それよりさ、昼間にも聞いたと思うけど、なに忘れたの?」 「…女の子の持ち物がそんなに気になるの?」 「いや、別にそういうのじゃなくて…」 「変態」 「……」 この、クソマセガキが…。 「だから、そういうのではなくてね?何か分かってればすぐに探せるだろう?」 「…クスクス……なにムキになってるの?冗談よ」 「降ろすぞ」 「……ごめんなさい」 分かればよろしい。 …てか、探しモノは何なんですか?見つけにくいモノなんですか? 教えてくれないと、『それより、僕と踊りませんか?フゥッフ―』って感じになってしまうだろうが。 「ホントに忘れ物って何よ」 「変態」 「…本気で降ろすぞ。」 「……上着」 「上着?」 「…うん」 「んなもん、家になかったぞ?」 「あるの…」 「……まぁ、とりあえず行くけど、無いと思うぞ?」 「……」 少女は返事の代わりに服を少し引っ張ってきた。 そして、俺の家に到着。
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