6月17日

2/10
前へ
/12ページ
次へ
私は固いベッドの上で目を覚ました。 時間は全く解らない。 自分の部屋らしい此処はとても質素で、ほとんど何も置いていなかった。 食事もろくに取らないまま、軽く身支度を済ませ徐に外へでていった。 周りには古く寂れたビルが幾重にも折り重なるように佇んでいた。 屋台の様な店も幾つかある。活気には溢れているが私の耳には何も聴こえない。 何となく暗い今は夜だろうか? 体は何かに引きつけられる様に足が勝手に動く。脳は空っぽになったのではないか、というほどに何も考えられない。 私は何処へ向かっているんだろう? しばらくふらふらと歩いていたら足が一ヶ所でピタッと止まった。 何かの目の前に居る。白い布がテントの様に張ってある不思議な道。何だかは皆目見当もつかない。 まだ奥まで道が続いてる。すぐ曲がり角があって分からない。 .
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加