プロローグ

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「うっ…」  短い呻き声の後、一つの影が崩れ落ちた。  …立っているのは男だった。女は倒れたままぴくりとも動かない。殺され…た? なんて皮肉な…これから死のうとしている人間が、殺人現場を目撃するなんて…!  うっかり声をあげそうになるのを必死にこらえる。  そして、半ば無意識の内に走り出していた。  …一刻も早くその場を去りたかった。
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