317人が本棚に入れています
本棚に追加
「香鈴ー!!帰るぞー」
「待ってよー大ちゃん!!」
部活が終わり、制服に着替えると大ちゃんが待ってる駐車場へと向かった。
「勝希がまだだから、車乗って待ってな。」
「ほーい!!大ちゃんも一緒に乗ってよーよ!!ぁたし助手席~♪」
「たく…;仕方ねーな^^」
そう言って、ふたりで車に乗り込んだ。
「あ、大ちゃん。愁ちゃんはー?」
「知らね。」
「えー連絡してあげないのー!?」
「ヤだよ。めんどくせぇ。」
大ちゃんと愁ちゃんは、昔っから犬猿の仲。
醤油を取るとらないだの、テレビ番組の取り合いだの、くだらないことで揉めるどうしようもない兄弟。
「もー!!しょーがないなー!!大ちゃん電話貸して!!」
「なんでだよ。」
「ぁたし携帯、今持ってないもん!!ぁたしが愁ちゃんに電話する!!」
「はぁ…ほらよ。」
大ちゃんに携帯を借りて、愁ちゃんに電話をかける。
『なんの用だよ!!兄貴!!』
「…もしもし?愁ちゃん?ぁたし。」
『えっ!?香鈴!?ごめっ!!』
「ぅうん!!あのね!愁ちゃん、今日は大ちゃんもゆーちゃんも帰って来てるから、早く帰っておいでだって!」
『そっか!!わかった!!』
大ちゃんの携帯からかけていたから、愁ちゃんは第一声が怒鳴り声だった。
「愁ちゃん。早く帰ってこれる?部活、大丈夫?」
『おぅ!!終わったらソッコーで帰る!』
「そっか!!」と言おうとしたら、大ちゃんが電話をとった。
「帰って来なくっていいぞ。お前は、練習でもしてろ。」
『は!?兄貴!?っざけんな!!』
ブチッ…
また勝手に電話切って…;
「また大ちゃんは…;」
「いーんだよ!愁斗なんて。」
「仲良くしなきゃダメだよー!!」
「いーだろ?香鈴と勝希と姉ちゃんと仲良くやってんだから。」
確かに、ゆーちゃんやあたしや勝希には優しい大ちゃん。
「つーちゃんは!?」
「翼姫?翼姫は別にどーでも。」
えー…;
,
最初のコメントを投稿しよう!