第3話

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「はい!!愁ちゃん!!ご飯!!」 「香鈴。お兄ちゃん…」 「もぅ!!いつまで寝ぼけてんのよ!!」 愁ちゃんが、なんでそんなに「お兄ちゃん」がいいのかわからない… 「愁斗!!急がなくていいの!?また監督に怒られるわよ!!」 「えっ!?今何時!?」 「6時15分!!」 「やべっ!!監督にぶっ飛ばされる!!」 寝ぼけてた頭がはっきりしたのか、愁ちゃんはハッとしてバタバタと慌てて準備を始めた。 愁ちゃんが通う高校は、大ちゃんの母校。そして、パパとママの母校でもあるサッカーの強豪校。 監督は、パパとママの高校時代の先輩らしい。 「香鈴。」 「なに?」 後ろから声をかけた勝希に返事をして、振り返る。 「かりんちゃん、おはよー」 「あれ!懍ちゃん、おはよ!!」 「俺が2階行ったら、調度香鈴の部屋から出て来たから連れて来たんだ。」 「かっちゃんがねー、らん、だっこしてくれたのー。」 懍ちゃんが勝希に抱っこされながら、眠そうに目を擦っていた。 「つか、香鈴も女テニの朝練あるんじゃねーの?」 「あ゛!」 そうなんですよ… ぁたしテニス部だったんだよ… 「勝希、ご飯は??」 「もう食った。つか、俺もう行くし。」 「え゛!!あたしも急がなきゃ!!よし、懍ちゃんも一緒にご飯食べよっか!!」 「ごはん!!ごはんたべる!」 という事で、懍ちゃんを勝希から受け取り、椅子に座らせ、自分も座る。 「じゃ、母さん。いってくる。」 「あ、はーい!!勝希いってらっしゃーい!!」 勝希は、なんだかんだいっても、兄2人に比べてしっかりしてるから、朝練も早めに行って一人で練習してる。 ,
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