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「はい!!愁ちゃん!!ご飯!!」
「香鈴。お兄ちゃん…」
「もぅ!!いつまで寝ぼけてんのよ!!」
愁ちゃんが、なんでそんなに「お兄ちゃん」がいいのかわからない…
「愁斗!!急がなくていいの!?また監督に怒られるわよ!!」
「えっ!?今何時!?」
「6時15分!!」
「やべっ!!監督にぶっ飛ばされる!!」
寝ぼけてた頭がはっきりしたのか、愁ちゃんはハッとしてバタバタと慌てて準備を始めた。
愁ちゃんが通う高校は、大ちゃんの母校。そして、パパとママの母校でもあるサッカーの強豪校。
監督は、パパとママの高校時代の先輩らしい。
「香鈴。」
「なに?」
後ろから声をかけた勝希に返事をして、振り返る。
「かりんちゃん、おはよー」
「あれ!懍ちゃん、おはよ!!」
「俺が2階行ったら、調度香鈴の部屋から出て来たから連れて来たんだ。」
「かっちゃんがねー、らん、だっこしてくれたのー。」
懍ちゃんが勝希に抱っこされながら、眠そうに目を擦っていた。
「つか、香鈴も女テニの朝練あるんじゃねーの?」
「あ゛!」
そうなんですよ…
ぁたしテニス部だったんだよ…
「勝希、ご飯は??」
「もう食った。つか、俺もう行くし。」
「え゛!!あたしも急がなきゃ!!よし、懍ちゃんも一緒にご飯食べよっか!!」
「ごはん!!ごはんたべる!」
という事で、懍ちゃんを勝希から受け取り、椅子に座らせ、自分も座る。
「じゃ、母さん。いってくる。」
「あ、はーい!!勝希いってらっしゃーい!!」
勝希は、なんだかんだいっても、兄2人に比べてしっかりしてるから、朝練も早めに行って一人で練習してる。
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