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地域紙面とはいえ、記者という仕事柄からくる彼の洞察力は並外れているらしい。
「それに、アルコールが飲める年頃なのに、アルコールフリー(ノンアルコール)の〝射手座のカクテル〟ばかり飲んでた」
そう言ってデイヴィッドは、キウイジュースが半分残ったグラスに目をやった。
「もしかして」彼は、三夜子の下腹部に置かれた彼女の右手をちらっと見た。
その視線を三夜子は目で追い、「もしかして……?」と、半ば緊張した面持ちでたずね返した。
「なあに……?」
「子どもが出来た?」明るい調子で、デイヴィッドが言った。
いきなり正解を当てられ、三夜子は瞬時に右手を腹からはなした。
「ど、ど、ど」
デイヴィッドの瞳を凝視したまま言った。
「どうして!?」声が上擦る。
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