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目下は街の灯に
てらてらと揺れる波が広がり、
数えるのも面倒な沢山の人々が
足元を濡らしながら 歩いている…
僕らが地上から姿を消したところで
気づく人など居ない
このまま双子が 一組消えても、
世界は 不動で、不滅だ…
それは とてつもなく自由で、
まぶたが軽くなるような感覚だ…。
与えられた あらゆる事象は
どんな悲観でも
不幸でもない ̄ ̄ ̄ ̄
無色透明 だ…。
悲観も 栄光も 啓示でさえ、
僕らの観念に 委ねられている。
暗闇のそらと陸は 見えないが故に
想像力を孕み 飛躍していく…
光が闇に落ちないという事象さえ
かくも僕らを 解き放ってくれる…。
僕は 夜の街を 飄々と見下ろしながら
想像力のもたらす去来を
次々と 赦して飛行していった…。
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