5人が本棚に入れています
本棚に追加
魔界特有のなま暖かい風。
ねっとりと、横たわっている己の回りをかけていく。
緑生い茂る緑の草原ではなく…、なんとも殺風景。
髑髏ににた花弁を開かせる花や、決して鮮やかに咲き乱れることがない、垂れ桜ににた大木。
それでも生きている…枯れかけている草が体を撫でればかゆくて、くすぐったくて…。
太陽ほど明るくない…魔界を照らすそれを手をかざしてみあげる。
紺色のからだの己でも血は通ってる。
透ければかすかに色鮮やかになる手のひらの輪郭。
別に気持ち良いわけではないのに目蓋が重い…。
最初のコメントを投稿しよう!