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「あ!美麗ー!ここここ!」
ホントは待ち合わせ時間の10分前に着いていたけど
あたしは優奈より後に現れなきゃイケナイ事に気付いて
トイレに身を潜めて、
優奈からの着信を待った。
着信がきてからもう10分、
計20分もトイレにいた。
クソ優奈め。このあたしを便所で20分も待たせやがって。
けど、悲しい美女の宿命ね。
次からは気をつけなくちゃ。
だって美人は遅れてやってくるもんでしょ?
「遅れてごめんね、待った?」
「ううん平気平気♪てゆーか美麗、今日もマジ綺麗なんだけどーー!!」
「そぉ?優奈だって可愛いよ」
あたしの次の次の次くらいに。
「しかも超セクシーだし!
やっぱ美麗は優奈の自慢の友達♪!会う度に惚れちゃう~!
けど優奈、ちょっと心配になってきちゃった…」
「心配?何が?」
「ほら、美麗に話した優奈の好きなひと…!彼が美麗見て、美麗の事好きになっちゃったらどうしようって…」
「馬鹿ね、優奈。大丈夫、
美麗は親友の好きなひとまで取ったりしないから。
それに男なんて腐るほどいるし♪」
「そだよねっ!ハルヤからモーションかけてきても、
美麗サクっと流してね!」
「分かってる分かってる。それより向かわない?」
「あ、そうだった!さっきハルヤから着いたってMailきてたんだ!」
「美麗のせいでゴメンネ優奈」
「いいってば~!美女は遅れてやってくるってゆうじゃん!」
あたしはあんたのそーゆー物分かりのイイところが
死ぬほど大好き。
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