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「…………なぁっ…くっ!」
バサッ
飛び起きるようにしてアルトは目覚めた。
しかし、額から汗が流れてベットの布団に落ち、表情は苦痛に歪んでいた。
「くそっ…まるで頭をかみ砕かれたような痛みだ!」
痛みを紛らわすように布団を強く掴み引くのを待つ。
そしてしばらくして痛みが引くと自分の身体を確認する。
(傷は大体癒えているようだ……これも異契者であるが故の力か…)
筋力がいくらか落ちているかと思ったが手足を動かした所、問題無く動き服を羽織って部屋を出た。
<トーザハンターズギルド・エントランス>
その頃…サヤ、カナメ、シズル、クリアはテーブルで食事を取りながら今後の予定について話し合っていた。
「それで…これからどうしますか?
書物の方はアイナさんとそのおじ様に任せるとして。この間々何もしないのはあまりにも…」
ハンターになって長期の休みを取ったことのないサヤは数日でも身体が鈍っていくのが感じられた。
「だけどまだアルトが目覚めてない……無理に狩りをしても力は身につかないと思う…」
感情的になって言うサヤを諭するカナメ
「僕も微妙だね。あくまでも目的は龍を探すことと異契者の実体を知ることだからね。やみくもに動くのは賛成しかねるよ。」
愛銃・紫苑の手入れをしながらクリアはカナメに賛成した。
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