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「…アルトいつ目が覚めるのかな?」
「「「…………」」」
ポツリと零れたシズルの言葉に三人は答えられない。
実際、ここまでの大怪我をアルトはすることがなかったのでサヤ達も見当がつかなかった。
「よくよく考えて見れば、今まで私達が安心して狩りに望めたのは…」
「後衛のガンナーである僕から見てもアルトが先陣を切ってくれていたのが大きな要因の一つだろうね」
サヤが言った言葉に繋げてクリアが自分の意見を言う。
「はぁ~一緒に戦うって宣言したはいいけど足を引っ張る結果になったらどうしよう……やっぱり今のうちに少しでも鍛練しとこ」
自発的に鍛練を決めたシズルはテーブルを立ち、部屋へと足を向ける。
部屋に武器を取りに行かなければ話にならないからだ。
しかし小走りで部屋へと向かっていると…
ドンッ
「うわぁっ!!」
「うおっ!!」
角を曲がろうとした所でシズルは誰かとぶつかった。
「いたた…しっかり前向いて歩きなさいよっバカ!」
「…それはこっちの台詞だ!
廊下を小走りで走り、角に飛び込む奴の方が馬鹿だろう!」
「なっなんですってぇ!」
謝る所か反論して相手にムカつき、シズルは相手の顔を確認しに角へ向かう。
そして…
「相変わらずの暴動ぶりだな、シズル?」
「……二日も寝ておいて謝罪もなし?
…だけど、許してあげる。起きてくれたから…」
倒れているアルトにシズルは抱き着いた。
「…ああ、心配かけてすまない。」
多少、圧迫が身体に堪えるが我慢してシズルの頭を撫でた。
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