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エントランスで自分達の道を確認した後、アルトの部屋へと集まり今までの行動を話していた。
「…というわけで。本の方はアイナちゃんと館長に任せて、その間どうしようかと話し合ってたらアルトが起きたのさ」
テーブルの椅子に座りながらクリアは話し終えるとアルトの身体をジッと見た。
「なんだ?」
「いや、あれだけの傷が綺麗さっぱり無くなってるからさ…改めて自分達は異質だと思ってね」
「そんなこと今更だろう?
それよりも一つ聞きたいことがある」
クリア、シズル、サヤ、カナメを見回してアルトは口を開く。
「この近くでラルダという町を知っているか?」
夢の中で出会った黒い人物…そいつが言ったことが無性に気になった。
だが…
「知らないな…」
「知らない…」
「トーザ以外に砂漠に町があるんですか?」
「知らな~い」
一人の馬鹿を除いて知らないようだった。
(この近くは俺も詳しくは知らない…後でアルベルに聞きに行くか)
「それでそのラルダって町がどうかしたの?」
アルトがそう考えていると同じベッドに座っていたシズルが首を傾げて聞いてきた。
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