希望~夢~

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「貴彦さん」  俺は急いで先を行く貴彦さんに追いついた。 「会議って近くでやるんすか?」 「あぁ。終わってからまた報告しに行かなきゃいけねぇからな。遠いとめんどくせぇだろ?」 「それはそうっすね」  俺は貴彦さんの少し後ろを歩いた。さすがに横に並ぶのは気が引けた。 「会議って何話すんすか?」 「まぁたいていはしばらくどうすっかってことを話すんだよ」 「ただ好き勝手やってるわけじゃないんすね?」 「昔はそうだったけどな、やっぱそれだと無駄に喧嘩とか揉めごと多いからよ。薫さんが決めたんだ」 「へぇ。やっぱ凄いんすね、薫さんって」 「そりゃすげぇ人だよ。お、着いたぞ」  貴彦さんに連れて来られたのは一軒の小さな居酒屋だった。 「ま、入れや」  貴彦さんは慣れた手つきで中へ入っていった。俺も続けて中に入る。 そこはカウンターの他は6人掛けのテーブルが2つしかない店だった。カウンターの前の厨房では頑固そうなオヤジが黙々と何かを煮ている。 「よぉ」  先に来ていたメンバーが貴彦さんに挨拶をした。 「おう。こいつは新しく青龍会に入った大輝。かわいがってやって」 「初めまして。鈴木大輝っす」  俺はここでも頭をさげた。先に来ていたのは3人で、みんな貴彦さんとタメのようだった。 「おう、よろしく頼むな」 「お前一年?」 「よく入れたな?ラッキーだぞ?」
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