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「遅くなってごめんね」
真希ちゃんがバイトを終えて俺たちのとこにやってきた。
「大丈夫大丈夫」
「お疲れ様。とりあえずカラオケでも行くか」
俺たちは歩いてすぐのところにあるちっちゃなカラオケ屋にむかった。
「え、真希ちゃんは何歌うの?」
「大輝、その質問ナイス」
俺は真希ちゃんと話がしたくてしょうがなかったのだ。
「ん~けっこういろいろ歌うよ?」
「真希ちゃん歌うまいっしょ」
かわいい子は歌がうまい。って俺は勝手に思っていた。
「そんなことないよ。2人はカラオケ行ってどんなの歌うの?」
「俺はラップ系が多いかな」
「そうなんだ?大輝くんは?」
「俺はけっこう何でも歌うよ?っつうかお前ラップ歌うの?初めて知ったし」
「そういや俺ら一緒にカラオケ行ったことなくね?」
確かに俺たちはいつも一緒にいるが、カラオケとか行ったことはなかった。
「えー?いつも一緒にいるのに?変なの」
俺たちのテンションはカラオケ屋に着く前から絶好調だった。
「あれ?あそこにいるの雅彦さんじゃね?」
俺は反対側の歩道を歩いている白ジャージの男を指差した。
「あ、ほんとだ。なんかあったんかな?」
なんとなく、雅彦さんは急いでいるように見えた。
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