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俺たちは10分ほどで黒ギャンの溜り場に着いた。そこは市街地から少し離れたとこにある、最近つぶれたスーパーだ。店内に電気を引き、テレビやソファを運び時々女を連れ込んだり、気に入らない奴をフクロにしたりといれいろいろ悪いことをやっているようだ。
今日も電気をつけて何やら騒いでいる。
「よし、行くか。ついて来いお前らぁ」
貴彦さんは一声吠えると原チャごとスーパーに突込んだ。他の3人も遅れまいと突込む。俺は必死にしがみついた。
ガッシャーンッ!!
自動ドアや窓のガラスが飛び散る。
「んだぁ?」
中にいた数人のギャングがいっせいに立ち上がった。俺たちは体勢を立て直すと間髪いれずに近くにいる奴に殴りかかった。喧嘩は勢いと先制攻撃が要だとこの前読んだ不良漫画に書いてあったのだ。
俺は目の前に居た坊主頭の男の顎に思いっきりフックをくらわせた。坊主頭が少しよろめいた。俺はそのスキを逃さずに鼻の頭をぶん殴った。坊主頭が尻餅をつく。続けてその腹を遠キックで振り抜いた。苦しそうに腹を抱えてのたうちまわる坊主頭をその後ずっと足蹴にした。
店内の至る所で激しい乱闘が繰り広げられ、ガラスが割られ、置かれていた机がひっくり返された。
いきなり外で激しい爆音がした。スーパーの駐車場には黒いジャージを来たギャング達が殺気だちながら集まってきた。その数はどんどん増えていく。
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