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「大輝くんって試験受かった子でしょ?」
席につくなり麻衣さんに聞かれた。麻衣さんは人懐っこい人で、大先輩の彼女で年上なのにとても話やすかった。
「試験のこと知ってるんすか?まぁいちお受かったっす」
「凄いね~じゃあこれからは一員だ」
「一員ってどういうことっすか?」
麻衣さんの口から何気に出た一員という言葉。受からなかったらBLASTの一員ではないのだろうか。
「あれ?聞いてないの?薫もしかして言ってないの?」
「あぁ、言ってねぇよ?」
「なんで言ってあげないのさ~」
「んなの言うことじゃねぇだろ」
「で、一員ってどういうことっすか?」
その時、ちょうど恒さんが彼女を連れてやってきた。恒さんの彼女も驚くほどかわいかった。
「おう。大輝は初めて会うんだよな?彼女の由佳」
「初めまして」
「あ、初めましてっす」
「源次も呼ぶか」
突然、薫さんが言った。まぁ流れ的に当然だろう。俺は源次に連絡し、状況を伝え真希ちゃんと今から来るという返事をもらった。
乾杯は源次たちが来てからすることになった。
「で、一員ってどういうことなんすか?」
俺は話を戻した。
「薫言ったら?」
麻衣さんはどうやら俺の味方をしてくれるようだ。
「あぁ、薫くんの試験のこと?大輝くん受かったのに試験の意味聞いてないの?」
「そうみたいなの」
「教えてあげればいいのに」
どうやら彼女さん方は何も知らない俺に同情してくれるようだ。
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