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「遅くなりましたぁ」
源次が真希ちゃんを連れて来た。真希ちゃんは少し居心地が悪そうだった。
「すいません、私まで呼んでいただいて」
「いいよいいよ、この子が源次の彼女か?すっげえかわいいじゃん?」
「ははは、この人は薫さん。俺たちがお世話になってる方」
「そんな世話なんてしてないでしょ?」
「してるっつうの」
3組のカップルが揃って場がとても賑やかになった。それぞれお互いの相方を自己紹介をしたのだが、俺だけ1人者でちょっと悲しくなった。
「で、結局一員になるってどういうことっすか?」
俺はこの日3回目の同じ質問をした。
「なに?一員ってどうゆうこと?」
あとから来た源次には意味がわからなかったので、俺はかいつまんで説明した。
「それは俺も気になるわ。ホントにどういうことなんすか?」
「ん~」
薫さんはまだ渋っている。
「なぁ薫、仕方ねぇんじゃね?言っちまったら?」
今まで自己紹介の時しかしゃべらなかった恒さんが薫さんに静かに諭した。
「そだな」
薫さんはなおも渋っていたが、決心したようだった。
「別に内緒にしとくようなもんじゃねぇんだけど、逆に話すようなことでもねぇんだけどよ。試験に受かった奴とは他の奴より仲良くしようっつうことなんだ」
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