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俺と源次は少し照れながら末席に座った。
「今回は黒ギャンの動向についてどうするか聞きたい。さて、源次報告頼む」
「はい」
源次が立ち上がり話はじめた。その立ち姿からなぜか威厳のようなものさえ感じた。
「会長としての初仕事なので到らない点もあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします」
源次はいったん軽く礼をした。源次はやっぱり何をやっても器用にこなす。
「まず、最近はほとんど動きを見せていないようです。ただ1つ気になることがあって、毎日10人ほどの主だったメンツが集まり話合いをしているようです」
今日は兄いの村瀬さんが会議を仕切っていた。
「その内容はわからねぇんか?」
「詳しい所まではまだわかりませんが、 近いうちに総攻撃を仕掛けてくるとの情報があります」
「じゃあそれについての話合いってことだな?」
「おそらく」
「なあ薫、うちと黒が戦争になれば大事になるぜ、どうするよ?」
「うちはこっちから攻めることはしねぇ。そのかわり、攻められたら攻め返すのがやり方だよな?」
「ってことはやるか?」
「攻められたらな?幸いこっちには新しい切込み隊長が就任したんだ。初陣にはもってこいだろ?」
薫さんはそう言うと俺を見てにやりと笑った。
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