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※※※  桜が散り始め、高校生活も最後の一年に入る、始業式。  俺はカバンを片手に持ち、ふわぁ、と欠伸をしながら校庭を横切ろうと歩いてた。 「きゃっ!」  小さな声と、砂利の音。  誰か、コケた?  どんだけ鈍臭い奴なんだろう、とニヤニヤしながら音のした方を向いた。  その瞬間、目に飛び込んできたのは、サラサラの黒髪。  ――綺麗な髪だな。  素直にそう思えた。
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