1.2. 暑い夏の日

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「おい、どうした?」 僕は尋ねた。 「あれ、ひとし君、この人見えないの?」 「何を言ってるか分からん」 彩は僕には見えない誰かと話している。 そして 「その羽何なの?」 彩の一言で想い出した。 中学生時代に生放送中に「神隠し」にあった、あの芸人の時と似ている!と。 このままじゃ、まずい!。僕はとっさに彩の肩に手を掛けた。 その瞬間、目が開けられないほどの光につつまれた。 なんだいったい。。。 しばらくして目が慣れて来た。全然見知らぬ草原のど真ん中の僕はいた。そして、そこには彩がいた。その横に。。誰だ? 大きな男が立っていた。羽が生えている。 「お前誰だ?」 その男はそう言った。 とにかく暑い日だった。僕の人生はこの日を境に一変する事をこのときはまだ知らない。
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