西本願寺捕物帳

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「歳、そんな事より早く捕まえないと・・・」 近藤に言われて、土方は床に西本願寺の見取図を広げた。 「総司、豚は何匹だった?」 「えっと、5匹だったと思いますよ」 う~ん・・・と考え込む土方。 「山崎、島田!」 少し考えて、土方は監察方の2人を呼ぶ。 「状況は分かってるな?すぐに豚の捜索にかかってくれ」 「はい」 短く返事をすると、スッと部屋を出ていった。 何で呼んだら、すぐに来るんだろう? 何で説明しなくても、状況を理解してるんだろう? 誰もが思ったが、口にはしなかった。 「源さん、すまないが左之が壊した豚小屋を修理しといてくれないか?」 豚を捕まえても、入れる場所がなければ意味がない。 「分かりました」 井上が部屋から出ていった。
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