西本願寺捕物帳

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「げっ!?」 倒れ込んだ土方は、豚を潰さないように必死だった。 ドサッ 辺りに大きな音が響いた。 「てめぇ、何しやがる!」 「やったじゃないですか」 沖田は土方の言葉を軽く流して、指を指す。 その腕の中には、いつの間にか豚がいた。 潰さないようにと、土方は反射的に豚を掴んだのだった。 ブヒブヒと鳴いている5匹の豚を眺めながら、土方はため息を吐いた。 「はぁ・・・どっと疲れた」 「何かあったのかい?何か騒がしかったようだけど・・・」 後ろから声をかけられ、慌てて振り返る。 そこには土方の天敵、伊東の姿があった。 「無いです!何にも!」 そう言うと、急いでその場を後にした。 とりあえず、気づかれずに良かったと思いながら・・・ 余談だが、永倉と原田は夜まで解放してもらえなかったらしい。 【完】
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