第3章 -ブルドゥーの黄昏-

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        私は幼き頃より姫として育てられました。     父、母、弟たちにも恵まれ、幸せに暮らしていました。   しかし、戦禍がそれを壊しました。   父の人格は壊れ、母は亡くなり、弟とも別れてしまいました。     何故でしょうか。   私はこれを望んでいたのでしょうか。       動揺もないのです。     幸せとは儚き時なのでしょう。     永く続かぬのなら     せめて   目覚めぬ夢を夢見て追いかけることにします。           あなたたちは現実を見るのでしょうが。                         『随分気になるのかい? 分かっている。 垣間見ようではないか。』    
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