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暗い夜道を
少女はひたすら歩いていた。
泣きじゃくりながら、一歩一歩と歩みを進めていた。
それでもたどり着きはしなかった。
そればかりか、目的の場所は遠退いていった。
少女は叫んだ。
『どうして、どうして逃げてしまうの!』
そのまま少女は泣き崩れた。
何時間も泣いた。
そしてまた叫んだ。
『どうして逃げてしまうの!お母さん!』
そしてまた泣きつづけるのだった。
そのうちに一羽の白い小鳥が少女の肩にとまった。
そして囀った。
『ここから先は死人はいけないよ』
その言葉で
少女は初めて知ったのだった。
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