第1章 序章-マレンゴの記憶-

2/2
前へ
/14ページ
次へ
    これは遠い昔に戦場を駆けた一騎の記憶だ。   彼の主は英雄である。   英雄であるが故に人の上に立ち 人の記憶に残った。                   私はマレンゴ。   戦場を駆けた一騎であり、私の主は英雄だ。   記憶とは実に不思議である。   人間も草も鳥も はたまた空気や雲、空まで記憶を持つ。   そして又 各々に違った記憶、歴史を持つものだ。     私達が気付かないだけで。     全ては知っているはずなのだ。     さて もう気付いたであろう。    私が如何に至高の存在かを。     だが 気楽にしてくれ。   私はそれを押し付けはしない。     何故かだと?         それは私が伝えたい事を胸に秘めているからだ。                『さて、まだ聞きたいかい?まぁ、焦りなさるな。次のページを開こうではないか。』    
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加