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ヤナンは幼い頃から闇を背負わされた少女だった。
だから空に憧れた。
それだけの事だ。
自由に憧れた彼女はあての無い旅にでた。
それも長い永い旅路だ。
辿り着く場所がない事を知りながら旅を続けていたのだ。
お前か
私の話しを聞きたがっているのは
心得た。
私の歩んだ旅路を記憶に残そう。
案ずるな。
聞いても闇などは来ない。
何故かだと?
それにはもう気付いているはずだ。
木々が教えているではないか。
そら、足元を見てみろ。
芽吹いているのが分かるなら、それでいい。
両の眼をしっかり見開いて、地を踏みしめるんだ。
それで感じるだろう?
己が存在しているのだと。
さて
少しお喋りが過ぎたみたいだ。
私は暫し眠りにつこう。
ほんの少しのお別れだ。
また逢おう
『やはり聞きたいのかい?宜しい。お話しをしよう。』
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